県道37号線(南アルプス公園線)の一番奥、マイカーで行くことができる集落が奈良田です。
ここには西山ダム(奈良田湖)があり、景色の良い場所です。
ダムができたため、奈良田の集落は現在の場所に移転したそうです。
ここには「鍵屋」という古民家カフェと日帰り温泉があり、観光客でにぎわっています。
とても丁寧に作られた美味しいお料理やスィーツが人気です。
中でもお勧めは地元の白鳳味噌を使ったクリーム味のパスタ、クレソンのピザ、鹿肉のトマト煮です。
また、エゴマの粒が入ったベイクドチーズケーキも上品な甘さと、エゴマのプチプチ感が他にはなかなかないと思います。
器や家具、インテリアがとても素敵で、一度行くと虜になります。
近くに奈良田民俗資料館と南アルプス山岳写真館がありますので、こちらもぜひ訪ねてみてください。民俗資料館には、昔の人々の暮らしが展示されていて、なかでもビデオは貴重な映像資料です。
平らな土地がなく水田も作れないため、山の急斜面に小屋を建て、村から離れて何か月も共同生活をしながら、昭和30年頃まで焼き畑農業をして、粟・ヒエ、そばを栽培していたそうです。
集落の周辺の山に15か所の土地を確保し、毎年1か所を焼き畑にして、3~4年耕作し、その後、林に戻し、16年後に焼き畑にするという周期だとか。4月から11月までは、焼き畑での農作業をしていたそうです。
この頃の食事なんて、粟・ヒエ、そばと味噌、漬物くらいしかないと思うのですが、重労働に栄養は足りていたのでしょうか・・・。
今なら車やネットで食料や物資は手に入りますが、この頃は気が遠くなるような労力をかけていたのですね・・・。
山岳写真館も、山梨県出身の写真家の作品が展示されていて、この1枚を撮るのにどれだけ待ったのだろうかと思います。
とてもきれいな写真ばかりなので、ぜひ行ってみてください。