早期退職、セミリタイア生活日記

静岡県三島市でセカンドライフを開始、伊豆を満喫しています

伊豆のジオのすごいところ

伊豆半島のジオヒストリーは、伊豆半島ジオパークのHPにも紹介されている通り、はるか南にあった火山島が現在の位置にプレートの動きによって運ばれてきた後、陸上で火山が噴火して現在の姿になったというものです。

約1000万年前に南の方の海で噴火していた海底火山の溶岩や堆積物と、100~20万年前に陸化した後に噴火した陸上の大型火山、さらに20万年前~現在の伊豆東部火山群の小規模な火山の3種類の火山の堆積物が重なっていて、1か所でみられるというのは、とても珍しく貴重なことです。

ここでは、海底火山と陸上火山の溶岩が1か所でみられるところをご紹介します。

ユウスゲ公園

石廊崎から遊覧船に乗ってユウスゲ公園の崖を眺めると、下半分は灰色、上半分は赤茶色の崖が見えます。

古い時代の海底火山と新しい時代の陸上火山が重なっている

これは、下部の灰色の部分は数100万年前の海底火山の水中破砕溶岩、上部の赤茶色の部分は約40万年前の新しい陸上火山(南崎火山)のスコリアです。赤茶色になるのは、空気に触れて鉄分が酸化したためです。

ここでは、古い海底火山の上に、新しい陸上火山が直接重なっている様子がみられる大変珍しい場所です。

河津七滝:蛇滝とエビ滝

河津川の渓谷には、下流から「大滝」「出会滝」「かに滝」「初景滝」「蛇滝」「エビ滝」「釜滝」の順に滝が並んでいます。遊歩道があるので、のんびり歩きながら見学できます。

「えび滝」以外は、柱状節理がみられ、2万5千年前の登り尾南火山から流れ出した溶岩が作る滝です。

「えび滝」は、これよりはるかに古い海底火山の溶岩の上にできた滝で、柱状節理はみられません。

えび滝 滑らかな岩肌で柱状節理はみられない

「蛇滝」には、新しい陸上火山(2万5千年前の登り尾南火山)の柱状節理と、古い海底火山の地層(柱状節理はみられない)の両方が見られます。

蛇滝

このように、遊歩道を歩いていくだけで、古い時代の溶岩と新しい時代の溶岩が一緒にみることができます。

白壁荘の浴場

ブラタモリの「伊豆・天城越え」編で紹介された湯ヶ島温泉の白壁荘には、天城火山の噴火に由来する巨石をくりぬいた露天風呂があります。伊豆半島の最高峰である天城火山は80~20万年前に陸上で噴火した火山です。これほどの巨石がやってくる火山の噴火のエネルギーはすごいものです。さらにこの旅館の地下にある浴場の壁は、天城火山よりはるかに古い時代の海底火山の凝灰岩層の岩盤をそのまま使っています。つまり、ここでは古い海底火山と新しい陸上火山の両方が見られます。

日本国内で、このように海底火山の上に新しい陸上火山が重なってみられるところは他にはないと思います。どちらか片方だけが見られるところはありますが、同じ地域で両方が見られるのは珍しいことです。

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