今年のお盆は3年ぶりに「三嶋大祭り」が開催されました。
毎回「頼朝公旗揚げ行列」というイベントがあって、有名な俳優さんが頼朝に扮して三嶋大社の前を馬に乗って練り歩きます。
今回はなんと大河ドラマで頼朝役の大泉洋さんが頼朝になるということで、今まで見たことのないくらいの人出でした。
私は現職場の施設がお祭り期間中は有料の「お休み処」をやることになったため、当日は見ることができませんでした。
ライブ配信もあったのですが、あまりにアクセスが集中しすぎて、パンクしてしまい、みられず・・・ほかの方のSNSなどで後からみただけでした。
お祭りの期間は大通りが歩行者天国になって、一面に人人人・・・
コロナ対策で屋台で買ったものを食べ歩きするのは禁止でした。
(実際にはみんなルールは無視、無礼講でしたが)
そんなわけで通りから1本入ったこの施設は通常営業ではなく、食べ物の持ち込みOKの有料のお休み処にして、感染対策として入場人数制限をすることにしたのでした。
通りに面した入口に受付を設けて、席の予約と支払いをしてもらうシステムです。
大通りは人で埋め尽くされ、もともとカフェのように休める店もほとんどないので、歩き疲れた人が次々やってきます。
この有料のお休み処に3日間詰めていて、いろんな人がいるんだなぁ~と人間ウォッチングを楽しみました(時には嫌なこともあったけど)。
そんな中でお金に対する感覚の違いに興味を持ちました。
一人当たり100円ちょっとの席料でクーラーの効いた部屋で休めるので、お子さんやお年寄りのいる家族には重宝されました。
浴衣姿の若い女性たちのグループは、下駄で足が疲れて、座ってゆっくりおしゃべりできるということで長い時間利用していました。
一方で、座るだけで金取るのかよ!って怒る人も。
無断で席に着いたり、時間が来ても延長料金を払おうとせずに居座ったり。。。
熱中症か疲労で助けを求めてきたおじいさんに席とお水を勧めて休んでもらったら、丁寧にお礼を言われて席料をお支払いしたいと言うので辞退しました。
あのおじいさん、無事に帰れたかなぁ。
帰り際に「暑い中ご苦労様、すごくいい場所だね、また来るよ」なんてお礼を言ってくださる方もいました。
今回、有料制にしたのは客層を選ぶ目的もあります。
昨今のアウトドアブームで無料のバーベキュー場は、モラルの低いお客さんに迷惑していたため、思い切って有料にしたら劇的に迷惑行為が減ったという事例がありました。
お祭りで羽目を外した泥酔者が入ってくることを防ぐために受付を設けたわけです。
泥酔した人は「お金取るならやめるわ」という人が多かったです(笑)。
無料=何してもOKみたいな感覚なんでしょうかね。
おかげでお子さん連れや上品なマダム、お年寄りなどに平和にご利用いただくことができました。
たかが100円、されど100円の価値。
人によってずいぶん違うんだな~と実感しました。
今回に限らず、タダで搾取しようという人のなんと多いことか。
今まで見聞きした例を紹介すると
- キャンプ場でテントの試し張りをしたい、SNSに載せる写真を撮りたいといって、コーヒーを沸かして数時間利用する
これはもう、通常の日帰り利用です。
- 施設の下見したいと入ってきて3時間くらい居座る
普通下見はメジャーでサイズを測ったり、写真を撮ったりでせいぜい15分程度なのに、4時間のレンタル時間枠のうちの3時間ですよ。
- カフェでケーキを注文し半分以上食べたあと、これは注文したものと違うから交換しろと言い、新しいケーキを持ってこさせる。これを繰り返し4つケーキを食べて1つ分しか支払わない人
これは犯罪じゃないのか??
どんだけお腹空いてんだか?他の人のこと考えてないのかな?
いかにもバリキャリ風の綺麗な女性だったんですが腹が減っては戦ができぬだったのかな。
- コーヒーのクリームやガムシロップを尋常じゃない量を使い、さらに持ち帰る
- ウェットナプキンを全部持ち帰る
お店のサービスで置いてあるものだけど、なんだかもう浅ましいというか恥ずかしくなる。
お金が全くないわけでもないだろうに、子供の前でもそういうことを平気でする人ってどういう感性なんだろう?
話は少しそれるけど、今の時代、安さだけを追求しようとすれば、いくらでも可能です。
ドラッグストアやスーパーで、ビールや発泡酒を買えば100円ちょっとで酔える。
でも全国各地で作っているクラフトビールは1000円近くします。
クラフトビールは、作り手の思いや原材料へのこだわりがたくさん詰まっている。
例えば竹のカゴや漆器は、職人さんが丁寧に作ったモノは丈夫で美しいデザイン。
我が家には何十年も使っているものがあります。
でも100均に行けば、似たような安いモノが簡単に手に入る。
高いものでも、価値を感じて納得してお金を使えば、それは生きたお金になるんじゃないのかな~と思うんですよね。
東南アジアやアフリカの品物を安く買いたたくのではなく、ちゃんと相応のお金を払おうよという「フェアトレード」もそうですね。
先の例にあげたように少しでも得しようという生き方を追求しすぎると、心がささくれ立ってさびしい人生になってしまうんじゃないかという気がします。
これはあくまで個人的な見解ですが、いろんな人たちと出会って考えさせられたお盆休みでした。