早期退職、セミリタイア生活日記

静岡県三島市でセカンドライフを開始、伊豆を満喫しています

リニア新幹線、乗ってみたいですか?


1週間後の5/26は静岡県知事選挙。

なにかと失言でお騒がせの川勝知事が辞職のため、次の知事を選ぶことに。

リニア新幹線の静岡工区(約9km)の工事を反対していることで、2027年開通は不可能とされました。

静岡県のせいみたいな感じだけど、実際あと3年で完成するわけないんじゃない?って思います。

だって、まだあちこちのトンネル工事の真っ最中だし、用地買収もできていない区間もたくさん。

トンネルが完成しても線路(?)みたいのを設置したり、駅舎をつくったり、試運転したり、色々あるように思うのですが。

 

南アルプスのトンネルは地表からトンネルまで1400mもあり、

ボーリングでは完全に地質を把握することはできないし、

とんでもない圧力がかかる前人未踏の工事とのこと。

これが完成するまで、どれだけかかるのだろうか?

 

この10年近く、山梨県南部の早川町によく温泉に入りに行くのだけど、

県道南アルプス線沿いにリニアのトンネル工事現場がいくつもあって、土砂を積んだ大型トラックが頻繁(5分おきくらい)に通ります。

道沿いには、あちこちに仮設の土砂置き場があって、ピラミッドのようになっています。

毎年、どんどん数が増えて、高さも増していって、崩れたりしないのか心配に・・・。

仮設っていうことは、いつかは移動させるのか?

この写真はシートで覆われた土砂置き場のひとつ。これはまだ低い方。

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トラックの巻き上げる土埃もすごくて、道沿いの木の葉はホコリで真っ白、車もすごく汚れます。

自分のうちの周りがこんなことになったら、

正直言っていやだな~って、いつも通るたびに思います。

早川町はトンネル区間でリニアの駅はなく、甲府の方まで行かないとリニアに乗れません。

超高齢化の町だし、開通したとしても、ほとんど恩恵を受ける人はいないだろうな。

 

日本全体で労働人口が減り、リモートワークも定着した今、リニアってホントに必要なの?って思います。

新幹線の何倍も電力消費するらしい。

採算とれるのかな。

もう、今さら引き返せないのだろうけど。

(知事選でも明確にリニア中止を宣言してるのは共産党候補者だけ。)

 

仮に開通したとしても、私は絶対に乗りたくないな。

全体の90%はトンネル区間

首都圏や名古屋の町の地下に深いトンネル。

山梨県では大断層の糸魚川静岡構造線、長野県では中央構造線を貫いている。

南海トラフ地震や首都直下型地震も起こる可能性が高まっている中、工事中や営業中に起こる可能性もあるでしょう。

故障や停電、火災やテロなどが起きた時、長大なトンネル内をどうやって避難するのか??

命は助からないような気がします。

 

長いトンネル工事には犠牲者もでる可能性もあるでしょう。

 

私が大学生時代、長野県松本と岐阜県高山を結ぶ「安房トンネル」を掘削していました。

トンネルができる前までは、細いヘアピンカーブが連続する「安房峠」を超えないと、長野県と岐阜県は行き来できませんでした。

そのため、活火山の焼岳を貫いて高速道路を通すことになり、

その工事中に熱湯が噴出して死者がでたのでした。

今は5分で通り抜けられるトンネルですが、活火山の下を通るトンネルなんて、

私は怖くて通りたくありません。

 

さらに大正時代に東海道線の熱海~函南間の丹那トンネルの工事をした際、

ほぼ手作業に近い難工事で、掘削中に大量の湧水が出たため、

丹那盆地の地下水が枯れて、飲料水がなくなり、水田が作れなくなったということがありました。

今は酪農が盛んで「丹那牛乳」が有名ですが、補償金で酪農に転向せざるを得なかったのでした。

さらに工事中、トンネルが貫く丹那断層(横ずれ断層)が動いて北伊豆地震が起こり、坑道が断層面で塞がれてしまい、トンネル内でも周辺の町でも多くの犠牲者がでました。

この地震は偶然工事中に起こったものなのか、大量の地下水が流出して地下の圧力が変わって断層が動いたのか、謎です。

最終的に丹那トンネル工事では67名の犠牲者がでました。

 

この辺のことは吉村昭の小説「闇を裂く道」に詳しく書かれていて、

新幹線通勤していた頃、その丹那トンネルを通りながら

夢中になって読んだものでした(怖かった・・・)。

今、来宮神社の近くのトンネル入り口の上に慰霊碑があります。

霊感が強い方なら、安房トンネル丹那トンネルを通ると、何か感じたりするかも?

 

ちなみに吉村昭は「高熱隧道」という黒部ダムのトンネル工事を題材にした小説も書いています。

トンネル工事好き??

どちらも取材や資料を集めて、限りなく事実に近い、ノンフィクション小説。

 

最近、岐阜県のリニアトンネル工事で地下水湧出があり、トンネルの上のため池や井戸の水位が下がってしまったという報道がありました。

まさに丹那トンネル工事と同じようなことが起こっているのです。

南アルプスの地質構造なんて、掘ってみないとわからないから、この先どんなことが起こるのかは誰にも予想つかない。

前知事が大井川の水問題を懸念していたけど、もしかしたらホントにそうなってしまったりして。

 

リニア新幹線が完成するとき、私は何歳なんでしょうか。

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