2019年のGWに、かねてより気になっていた場所を訪ねてみました。
それは、日本の地質構造区分において非常に重要な構造線である「糸魚川静岡構造線」と「中央構造線(MTL)」です。
「糸魚川静岡構造線」は、その名の通り新潟県糸魚川市から長野県諏訪市、山梨県早川町を経て静岡市に達する、日本を東西に分断する大断層です。
発見の歴史は古く、明治時代のお雇い外国人地質屋のナウマンが東京帝国大学の地質学教室の教授となり、日本全国の地質図を作成するために地質調査を行った際、フォッサマグナを発見しました。
地質学の知識がない人でも「フォッサマグナ」という言葉は聞いたことがあるかと思います。
ラテン語で「大きな溝」という意味で、その西縁が「糸魚川静岡構造線」なのです。
この断層を境に東西で地質が大きく異なります。
北部フォッサマグナには、糸魚川市に「フォッサマグナミュージアム」があり、付近には断層の露頭が保存されています。
南部フォッサマグナでは、山梨県早川町に流れる早川沿いに「糸魚川静岡構造線」が通っていて、新倉では断層露頭が見られます。
「中央構造線」は、四国の吉野川~紀伊半島の紀ノ川付近を通り、南アルプス西側を経て、長野県諏訪湖付近で「糸魚川静岡構造線」と接します。
この断層を境に地質が大きく変化しており、地質学上、重要な構造線です。
長野県大鹿村には「大鹿村中央構造線博物館」が、まさにその断層直近に建っています。
今回の旅では、山梨県早川町の「糸魚川静岡構造線」と長野県大鹿村の「中央構造線」を見ることを目的として計画しました。
偶然なのか必然なのか、この2つの構造線沿いには、神社やお寺などのパワースポットと呼ばれるものが点在しています。
今回の旅行はGW10連休を使って6泊の大旅行です。
それだけではなく、大好きなお酒と温泉、季節の花も楽しんできましたので、その一部を紹介します。
5日目:静岡県・浜松泊(夜は海鮮居酒屋)
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