やっと結婚できた!
私も雅子さまに倣って(?)29歳で結婚しました。
やはり30代の花嫁よりは20代の方が、と無意識に思っていたのだと思います。
それと同じ年に、ようやく一般事務職から技術職(総合職)になることができました。
ここまで6年もかかりました。
私だけ・・・?
30代になり、仕事も面白くなって、それなりに評価も高かったのですが、同期や下の男性はどんどん昇進していくのに、私はいつまでたっても平社員で悔しい思いをしていました。
仕事の担当者は高く評価してくれるのですが、昇級はもっと上の方の評価で決まります。
海外出張や学会発表も、なかなか認められず、当時の人事部長は「俺の目が黒いうちは、女を海外には絶対に出さない」と言っていたものです。
あの頃、よく見た夢は、大きな岩がゴロゴロした険しい山道を這うようにして、泥まみれで頂上にたどり着いたら、そこには車で上がれる道があり、きれいな恰好をした人々が楽しそうに集っているものです。
どんなに努力しても、超えられない壁があるのではないかという思いにかられました。
のちに、それを「ガラスの天井」と呼ぶのだと知りました。
ようやく道は開けてきた(かも)?
傍から見たら、女性がほとんどいない業界で、トップを走る先駆者と見えていたのだと思います。
内心は、「実態は果たして?」と常に疑問に感じていましたが。
それでも30代半ばで社費留学を勝ち取り、がむしゃらに頑張りました。
帰国後は、新しいデータ解析手法を導入することに成功し、その第一人者として走ってきました。
37歳で管理職になることもできました。私の上の世代の技術職の女性2名も管理職になっていましたが、かなり遅れての昇進だったと思います。
当時は年功序列であり、無試験で管理職になれたので、男性は35歳くらいまでには管理職になり、その後は3~5年で昇級していったけれども、自分はなかなか上がれませんでした。
10年ほど、そのような業務を行い、ふと気づくと、後輩の女性が増えてきました。
彼女たちは入社した時から総合職であり、20代で結婚し、育児休暇も取り、仕事も家庭も難なく手に入れているようにみえたのでした。
気づいたら、会社も世の中も大きく変化していて、それこそが夢でよく見た「車で楽にきれいに上がれる道」だったのだなと思いました。