早期退職、セミリタイア生活日記

静岡県三島市でセカンドライフを開始、伊豆を満喫しています

退職前後のお金の手続き (3)退職金

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退職金の種類

会社によって違いますが、私の会社の場合、早期退職時にもらう退職金は2つに分かれています。

1つは退職時に一括して受け取るもの(退職手当)、もう1つは確定給付企業年金と呼ばれるものです。

後者の確定給付企業年金は、退職時に一括で受け取る(脱退一時金)か、または60歳まで繰り下げ(老齢給付金)が選択可能です(それ以上は繰り下げられない)。60歳まで繰り下げた場合、一括受け取りか、全部または一部を分割年金として受け取りを選びます。60歳まで繰り下げると、利息がつくそうです。私は60歳まで繰り下げることにしました。

確定給付企業年金を60歳まで繰り下げることにすると、60歳になる前、一時金と分割年金の割合を決めて、会社に書類を提出することになります。その時になったら、会社から手続きの連絡が来るとのことですので、うっかり忘れることはなさそうです。

60歳までに死亡した場合、遺族給付金として支払われ、遺族(配偶者)が請求書類を会社に提出します。

手続きや提出書類は、「確定給付企業年金 繰り下げ者のしおり」に書かれているので、大切に保管しておかねばなりません。また転居の際には、会社に連絡しないと、必要な連絡や書類が届かなくなります。

一時金と年金、どっちがお得?

さて、一時金と年金受け取り、どちらにしたらいいのでしょうか。勤続年数や退職金によって変わるので、簡単ではなく迷います。以下、私が本やHPなどで調べた結果です。もしかして、私の理解に間違いがあったり、今後、制度が変わったりする可能性もあるので責任は持てません。あくまで私の事例ですので、必要に応じて、ご自身で調べることをお勧めします。

一時金(退職所得)の税金(所得税+住民税)は、他の所得と切り離して源泉分離課税されます。こちらの方が税金は少なくてお得ですので、一時金の控除枠はめいっぱい活用した方がよいです。

ただし、退職一時金の所得税額は、勤続年数と退職金額によって段階的に変わります。勤続20年以上の場合の退職一時金の控除額(非課税額)は以下のようになります。

800万円 + 70万円 × (勤続年数 - 20年)

この金額を超えると、所得税がかかります。

通常、大卒で60歳まで勤めると勤続38年となり、控除額は2060万円になります。この範囲内であれば無税です。

私のように2回に分けて退職金を受け取る場合、1回目で控除枠を使い切っても、2回目の確定給付企業年金を受け取る時、1回目から15年以上空いていれば控除枠を2回目にも使えます。私の会社に問い合わせたところ、60歳までしか繰下げできないので、私の場合は使えません。もっと早く退職した人なら可能かもしれませんね。

では、分割して年金として受け取る場合はどうでしょうか。

60歳以降に分割年金にする場合、「公的年金等の雑所得」として課税され、毎回の支払い時に社会保険料と税金を源泉徴収されます。運用率が高ければ、その分を上回り、お得なように思えますが、私の会社の運用益は昨年0%でした(涙)。

ただし、分割年金の場合は、60~64歳までは年70万円、65歳以上は年120万円まで無税となり、それを超えると税金がかかります。

公的年金をもらえる65歳までの間(60~64歳)、この非課税枠を使わないのはもったいないように思います。

65歳以降、公的年金も受け取るようになると所得が増えて、120万円の枠は超え、さらに社会保険料国民健康保険料+介護保険料)と税金の負担が多くなります。ここで、年金受給を65歳以降に繰り下げて、受給金額が増えれば、さらに負担が増えます。この辺のさじ加減をどうするか、60歳までには考えておかねばいけません。その頃には、夫も定年退職しているので、夫の会社の扶養に入るわけにもいかず、自分で社会健康保険料を支払わないといけません。

所得税率を見て調整しながら、確定給付企業年金の一部を一時金、残りを分割年金受け取りにするのがよいのかなと思っています。今、手元にある「確定給付企業年金 繰り下げ者のしおり」には、受け取り開始時期や一時金と分割年金の比率を記入する欄はあるのですが、年いくらとか、いつまでとか記入する欄はありません。うまく非課税の金額以内に収めることができるのか、分割年金の受け取り方を、その時が近くなったら会社に確認してみようと思います。

さらに、公的年金受給開始を65歳以降に繰り下げるかどうか、iDeCoを一括受け取りにするか、こちらも分割年金受け取りにするかなど、さまざまな組み合わせがありますので、その時が近づいたら試算してみたいと思います。iDeCoは繰り下げても増額はなく、管理費がかかるので、なるべく早く一括受け取りして終わらせたいですが、60歳時点での運用結果が悪くて元本割れしていたら、しばらく待ちたくなりますね。

以上、退職金の受け取り方の選択方法を検討してみましたが、あと8年の間の運用益によって変動する部分があり、さらにiDeCoもあるので、一時金か分割年金か、今の時点では決められないなぁというのが正直なところです。

退職金の運用

無理してハイリスクな運用をする必要もないと思うので、一番安全な退職金専用の定期預金に預けることにしました。

退職金運用の金融商品は、ネットで検索すると、いくつか出てきます。

退職者専用のプランで、金利が通常より少し高い定期預金(でも、期間は6か月くらいまで)、外貨預金、または投資信託と定期預金の抱き合わせというものです。

地方銀行では、かなり金利が高いものもあるのですが、その県に居住していること、退職金受け取りをその銀行にすることなどの条件があり、ほとんどの人は適用外です。

結局、三菱UFJ信託銀行三井住友信託銀行の2つくらいしかありませんでした。

両方のパンフを取り寄せて検討してみました。

商品はほとんど一緒で、定期預金の期間や金利が違いますが、同じ金額を預ければ利息は同じです。期間が短ければ、その分金利が高いというだけのことです。投資信託との抱き合わせプランは表面上、金利が高く見えますが、手数料や元本割れリスクがあるというのが実情です。外貨預金も一見、金利が高いですが、為替リスクがあります。私はここで投資信託や外貨預金をあえてやろうとは思いませんし(すでに他で持っているので)、退職者専用定期預金コースを選択しました。

三井住友信託銀行の定期預金は3か月限定、退職日から1年以内です。一方、三菱UFJ信託銀行の定期預金は6か月限定、退職日から2年以内です。なので、最初に三井住友信託銀行の定期預金、次に三菱UFJ信託銀行の定期預金へと預け替えることにしました。

しかし、三井住友信託銀行は沼津支店があるのですが、三菱UFJ信託銀行静岡県内だと静岡と浜松しかなく、東京に用があるついでに口座開設するしかないと思います。

1000万円を3か月~半年預けても、2万円弱程度の利息しかなく、新幹線代や振込手数料、口座開設の労力を考えると、効率が悪いなとは思います(ため息)。バイトした方がよっぽど、儲かります。

まあ、とりあえず使い道もないし、定期預金にして置くことにしました。

このプランは実際に窓口に行って、さまざまな書類を提出する必要があり、相談窓口の予約をしなければなりません。ちょっと面倒ですが、手続きをしてきました。

無駄遣いに注意!

一度に大金を手にして、舞い上がって無駄遣いしないよう気を引き締めましょう。私はまだこれと言って大きな買い物はしていません。このブログを書いているノートPCくらいでしょうか。

銀行から投資のお誘いの連絡がいっぱい来ます。退職直後の人は、「鴨がネギ背負っている」ように見えることでしょう。うまい話に乗らないようにしないと。

(注)この記事を書いている時点での情報ですので、将来、制度が変更される可能性はあります。詳細は国税庁のHPで確認しましょう。

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